タイタニック

(今晩放送された「タイタニック」)この映画は、
10年ほど前、僕に強烈なメッセージを与えてくれた。
(えっ?マスターが・・・って声が聞こえてきそうだが、
たぶんみなさんが思っている部分とは、違う部分だとは思いますが)笑
この映画は、劇場で1998年~1999年頃に上映されたと記憶している。
日本中が、いや世界中で評判になっていて、
宮崎でも再延長、再延長で長い間上映されていた。
でも、僕はみんながきゃーきゃ~言っているその事自体に、
嫌悪感を感じ、冷めた目でそのフィーバーぶりをみていた。
そして、その熱もどうやら収まり始め、
宮崎での上映も終わろうとした頃、
バーベキューパーティーの席で、
友人の一人が、こう言い始めた。
『タイタニック観た?』と。
(えっ?何々?お前までも・・・?世間の噂に流されてるだけでは?)
『あの映画は観といたがいい・・・』
「・・・・・・・・・・・・」
全く興味がない僕は、
軽く聞き流しながら、会話をした。
そして、2日後くらいに。
今度は会社で、とってもクールで男気のある友人が、
『タイタニック観ました?』と
突然話かけてきた。
(えっ?あんた・・・あんたまでもがそんなことを・・・・・?)
「まさか船の先端で、鳥になった2人に感動した
と言っているんではないよね?」笑
『僕もあの映画、バカにしていたんですが・・・・・・。
あれは観といたがいいですよ。』
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
僕は、これにはビックリしたというか、
何?なに?ナニ・・・?
何が起こってんの?
ただごとではない何かを感じた。
(ブームが過ぎ去った今頃になって、この僕に何を伝えたいわけ?誰が・・・?)
???????
当時、私は都城市という所に住んでいて、
調べてみると、宮崎市のたった一つの映画館で、
それも明日までの公開という状況だった。
僕は、翌日仕事が終わると、そのままの足で、
作業着姿という汚れた格好で、宮崎まで車を走らせ、
その日が最後、それも最後の1回の上映を
映画館で観るに至った。
(たぶん、あとでビデオを見たくらいでは感動しなかったと思う。
映画館の巨大なスクリーンと巨大な音響は必要だったと思う。)笑
観客は、僕を入れて10名ほどだったと思う。
そして、・・・・・映画が終わった。
観客が立ち去った後も、
僕は感動と恐怖の入り混じった放心状態で
しばらく動けなかった。
そう、
この映画で、僕の心に
強烈に投げかけられたそのメッセージとは、
「死ぬかもしれないその恐怖の中で、
お前は、動くことができるか?」
というものだった。
そう、
「その極限の状況の中でさえ、お前は諦めることなく、
生き抜くというガッツを見つけられると思うか?」
こう問われた映画だった。
僕の中で、何らかの芽が出ようと
している時だったのかもしれない。
その数ヵ月後、
僕は、会社に辞表を提出し、
家族を連れ、インドに飛び立った。
『必ず、生き抜いて帰ってくる』
と心に誓いつつ。
そう、
この映画から与えられた「覚悟」は大きかった。
PS,インドで出会った友人もこの映画で、
心にズシンときたシーンがあったことを教えてくれた。
それは、最後の方で、海に放り出された人々を
救助に向かったのだが、
もうすでにみんな死んでいるさまを見て、
「遅かったか。」と言ったシーン。
この一言が、彼女の心に突き刺さった、
と教えてくれた。
たった一言なのに、たくさんの意味が含まれている。
彼女はきっと、こう感じたに違いない。
「私は、『遅かったか』と後悔したくないから、
ここインドに来ました。」と。
「私は、『遅かったか』と思いたくないから、
自分の心のままに、生きていこうと決めました。」と。
「タイタニック」は、
たくさんの人々に、
たくさんの何かを投げかけた、
素晴らしい映画だったんだと思う。
感謝!!

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