心が溶け始めた時

桜を見て、本当に心の底から「美しい」と
感じるようになったのは、20代後半だった。
そう書いて、
漠然とその頃のことを考えていた。
そして、ふと思い出した。
「そうだった」
あの頃から、僕の心は動き始めたんだ。
そう思い出した。
あれは、娘が2歳を迎えようとしていた頃、
それは、何の前触れもなく、突然僕を襲った。
「お・と・お・さ・ん」
・・・・・・・・・・・・・・・。
その初めてのことば。
彼女の目は、間違いなく僕を見てそう言った。
まだたどたどしい言葉にもなっていない響きだったけど、
その瞬間、心の奥底にある何かがパチンと弾けた。
・・・・・・・・・・・・・・・・。[#IMAGE|S7#] 間違いなくあれからだ。
僕の心が溶け始めたのは。。。

子供が生まれるとみんな言っていた。
「めちゃくちゃかわいい。目に入れても痛くないくらいかわいい」と。
僕もみんなのそのセリフを真似して言うことはあったが、
正直、あまりよく分かっていなかった。
目に入れたら、痛いでしょ?
みんな大袈裟だな~と。(笑)
でも、明らかにあの瞬間から変わった。
何もかもが変わり始めた。

インドで迎えた娘の3歳の誕生日。
もしかすると、今思えば、
彼女が導いてくれたのかもしれないね。
僕の自由への旅は・・・・。[#IMAGE|S19#] http://samadhi.ecnet.jp/masterbook.html

季節は移りすぎていく。
その娘も昨日、桜の散る中
高校の入学式を迎えた。
この美しい桜・・・
僕はあと何度、見れるのだろう。。。

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